恭子のいい(良い)加減着物術

下着と小物

毎日の着物暮らしの中から生まれたいい加減(良い加減)着物の術をお教えいたします。

■足袋■

夏は、ポリエステル入りの伸びる足袋が薄めなので涼しい。春秋は、普通のキャラコの4枚コハゼ。真冬は、ネル裏の暖かい5枚コハゼ。深くて暖かいのです。
毎日脱いだら、すぐに汚れた裏底に液体洗剤をこすりつけておきます。週末にまとめて洗濯機で洗います。脱水後、縫い目をピンピンと引っ張り、糸のついたところを洗濯バサミではさんで干します。
アイロンはかけませんが、ピッタリサイズの足袋なので、はけばしわも気になりません。
 
でも、結婚式のようなお祝いの会には、新しい足袋をおろします。糸のついているほうに、おろした日付を入れます。たとえば、29.1(写真参照)という風に。干すとき、はくときに合わせます。
ただし、同じメーカーのものであれば、片方だけ駄目になったときは、とっておいて違う相手と組み合わせることもします。
 

■一番下の下着(男性想像禁止コーナー)■

一番下は、まずパンティ。
昔、日本橋の白木屋というデパートの火事で、それまでパンティなしだった日本女性が、大変な思いをしたところから、パンティをはくようになったという話が有名です。
今でも、女優さんのなかには、パンティラインが見えないよう、はかない方もいらっしゃるとか。
ですが私は、ラインが気にならない三分丈や五分丈のものを使用しています。
近頃は、パンツ(スラックス)姿のときにも、ラインが気にならないようなものが、たくさん出ています。
トイレのとき楽なようにと、ビキニタイプのパンティをはく方もいると聞きます。
私はオバサンですので、浅いのは気持ち悪く深めですが、トイレのときに困ってはいません。
詳しく知りたいですか?
下に引いて、また上につっ込むだけのことですけど・・・。
 

■下着■

昔は、洋服の下着(スリップ)をシュミーズと言っていたので、スカートの下からチラリとシュミーズが見えてしまう様子を、シミチョロなんていっていました。今は、シュミーズどころかスリップすら、死語になりかけています。
和服では、肌着と裾よけがその役割をします。体温の調整をしたり、長襦袢や着物を直接肌に触れさせないことで、汗や汚れから襦袢や着物を守ります。
 
肌襦袢(肌着)は、さらしまたはクレープ素材を夏に、ガーゼを冬に使用します。
裾よけ素材は、キュプラです。ただ冬は、東スカート(スカートのような形で、前が輪になって重なっている)のほうが暖かく、踊りの時には、足を割ったときにも中が見えないので、必ず使用します。
この肌着と裾よけを使うのは、よそいきの時と踊りの時で、普段着は違います。冬は、衿ぐりの深いババシャツ(七分袖シャツ)を肌着代わりに、ババパンツ(七分ズボン下)の暖かいものが裾よけ代わりです。いずれも、洋服仕様のものです。
 
盛夏は、和装ブラジャーとクレープや麻のステテコだけで済ませます。春秋は、着るのが楽なので、ワンピース形態のものを使用しています。
今年の冬は、起毛したシルク素材のワンピースが出たので、愛用しました。
 

■補正■

丁子屋オリジナルの補正具
なるたけシンプルな着付けをしたいのですが、補正だけはしたほうが着くずれしません。着物は直線なだけに、凹凸がないほうが動きません。
季節や格によって、補正も変えます。
礼装のときは、抱きじわがでないように、肩甲骨のところに厚めのパットがあたる和装ブラジャーをします。普段は、薄めのパットが入る和装ブラジャーです。
腰上と胴のくぼみ(みぞおち)には、丁子屋オリジナルの補正タオルを巻きます。
盛夏には、和装ブラジャーと胴の補正タオルを素肌に直接つけ、洗える襦袢を着れば涼しく、また汗取りにもなります。
どれも洗うのも簡単、乾くのも早いものばかりです。(恭)
 

■長襦袢■

毎日着る普段着は、自分で洗えるものに限ります。
真冬はメリンス(ウールの薄地)。きちんとたたんでネットに入れれば、洗濯機でもOK。春、秋はポリエステル。これは、ネットにもいれず、洗濯機で洗います。
初夏、初秋はポリエステルの単衣、そして絹と綿の交織も肌に気持ちいい。
 
夏は、竹素材入りのポリエステル絽か、海島綿、麻。とくに盛夏は、レース袖の筒袖半襦袢に、下は、着物のほうに居敷布をつけておけば、ステテコだけで済むので涼しい。
もちろん、外出着、礼装のときは、絹です。色、柄、肌ざわり、やはり最高!
 
絹も、真冬は袷(胴も)、秋冬は単衣胴袷袖、合着は単衣袖。
絹物のお手入れは、脱ぐたびに、ベンジンで衿、袖口、裾を拭いてからしまいます。
四季のある日本ですから、下着もそれぞれの季節に合わせて、体温調節のできることが絶対に必要だと思います。(恭)
 

■半衿■

普段着は、洗えるものが楽です。衿芯もポリエステルの芯をつけておけば、洗濯機におまかせでOK。
よそいきは、絹の半衿です。毎回脱いだらすぐ、「リグロイン(ベンジン)」を脱脂綿にたっぷり含ませ、白のタオルの上にひろげた衿の汚れ部分を、たたくようにすると汚れが取れていきます。
何回か脱ぐ都度繰り返すうちに(4~5回)、汚れも落ちなくなってきますから、半衿をはずし、汚れた部分を見えないところにずらして、つけます。
 
半衿の最後の使い道は、浴用タオルに利用します。真ん中あたりを縫って、その中に石鹸を入れて使えば、背中もゴシゴシ洗える、絹の浴用タオルということです。
半衿は白ばかり。柄物は、着物に合わせにくいので、使いません。ただ、何度か洗った絹の半衿は黄ばんできますので、薄茶の半衿として、普段に使います。(恭)
 

■腰ひも■

下着から着物まで、腰ひもは一本しか使いません。裾丈を決め、腰の上で押える腰ひもが一本だけで、胸の辺りは伊達締めで押えます。
腰ひもは、着物全体を支えるためにありますから、しっかりと締まるもので、苦しくないものがいいのです。
毎日の日常着のときは、シャーリングの入った腰ひもを使います。これですと、一日着ていても着くずれしません。
外出着のときは幅広に縫った丁子屋特性メリンスの腰ひもを、礼装のときは広幅の絹の腰ひもを使います。
この三種類ともよく締まり、また苦しくないものです。使い分けるのは、単に気分の問題だけです。
メリンスは、しまうときは半分にして、端から鉢巻だたみにしておくと、巻き終わりがひもの中心になり、使うとき、さっと中心を持てます。また、巻いておくだけでシワもとれ、体に当てても、幅広のままくい込まないからです。(恭)
 

■伊達締め■

前回腰ひものところで書いたように、胸の辺りは伊達締めだけで押えます。
長襦袢や着物の衿を押えるための役割ですから、巾の狭い腰ひもよりも巾広く押えられるし、体にも楽だからです。
長襦袢を押えるためには、シャーリング入りの伊達締めを使います。しっかり押えられ、また苦しくないからです。
着物の胸元を押える伊達締めは、博多を使います。博多はかさばらず、しっかり締まります。
夏には、紗の博多伊達締めにすると、やはり少し涼しく感じられます。
秋冬場は濃い色、春は薄いきれいな色、と季節によって彩りを楽しみます。
表になるところには、もう派手な色を使えない年齢ですから、隠れてしまう伊達締めには、若々しく元気が出る色合いを選んでいます。(恭)
 
 
 
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