恭子のいい(良い)加減着物術Q&A

<和装の季節について>

毎日の着物暮らしの中で生まれたいい加減(良い加減)着物術から皆様の質問、疑問にお答えします。

コートはいつから着始めるのですか

お答えします

洋服と同じと考えてください。
洋服で、軽いコートを着始めたら、きものでは羽織や単衣コート。
ウールやダウンコートを着始めたら、厚手のコート地のもので、寒さをしのぎます。
春になって、洋服で軽やかなコートを着る頃は、衿ぐりのつまっていない道行衿のコートがいいでしょう。(恭)

コートはいつまで着られるのですか

お答えします

まだまだ寒いですよね。でも、洋服のコートと同じように考えてください。和服だから違う、ということはないのです。同じ日本での気候なのですから。
うんーと寒いときは、厚手のコート(和服なら、ウールや紬の防寒コート)。
少し寒いときは、薄手のコート(和服なら、衿元がすっきりした道行コート)。
春めいてきたら、ジャケットやカーディガン(和服なら、羽織やショール)。
これらを1枚で過ごそうと思ったら、中間のコートにショールなどで調節するといいでしょう。(恭)
 

薄いコートはいつ頃着るものですか

お答えします

かなり透けたコート(レースやオーガンジー風のもの)を、お召しになっている方が、最近多くなりました。
普段着には必要ないけれど、染めの着物を着たときには、帯や着物を汚さないように、薄いコートを着たほうがいいでしょう。
ちりよけの意味と、街中を略礼装以上の装いで、帯つきのまま歩くのはおかしいものです。
いいお着物を大事に扱う気持ちで、薄コートを着ましょう。
さらに、防水までしてあれば、突然の雨でも安心です。
透け方にもよりますが、大体お花見頃から初秋までが、お召しになる時期です。(恭)
 

雨コートは、二部式と長コートのどちらがいいですか

お答えします

脱ぎ着は、一部の長コートのほうが簡単です。
二部式のいいところは、道中で雨が降り始めたら、下の巻きスカートをつけ、逆に雨が止んだら下を外すことができることです。
雨具らしくない布地なら、単衣の半コート(道行コート)として便利です。
雨コート地なら、長いコートをおすすめします。二部式に仕立てても、上のコートが雨コート地としてしか見えないですから。(恭)

夏の結婚式に出席するのに袷(冬物)の着物では駄目ですか

お答えします

最近は、ジュンブライトにあこがれて6月や、休みが取れやすいという点からも、夏の結婚式が多くなりました。
6月9月は透けない単衣、7月8月は透ける絽の単衣、そして夏帯というのが通常の着方です。
夏物はないし、作りたくもないという方には、会場でお召しになるか、家から会場まで冷房の効いた車で行かれるようにお話します。
蒸し暑い日本の夏に、袷を着て歩いたり、電車に乗ったりはとても無理です。
お茶会や結婚式も、夏場にあるのですから、単衣の心地よさをも味わってほしいとは思いますが・・・(恭)
 

浴衣の下に長襦袢や半襦袢を着てもいいのですか

お答えします

今年は、浴衣の衿元から、半衿が見えている着方を、あちこちで見かけました。
浴衣と言っても、いろいろあります。
昔からある白地に紺、紺地に白のコーマ地のものは、夕涼みや花火、お祭りにふさわしく、下着のみで着るほうが小粋でしょう。
紬風の綿、小紋調の柄、綿絽、綿紅梅、絹紅梅などは、半衿を見せた着方をすれば、軽い会食などお出かけ着になります。(恭)
 
 

男性の浴衣は兵児帯では駄目ですか

お答えします

最近は、角帯を合わせる人が多くなりました。
兵児帯は締めるのが楽なので、浴衣にはふさわしいと思います。昔は、家庭着や普段着はほとんど兵児帯でした。
角帯をきりりと締めているのは、確かにかっこいいのですが、今年は、マジックテープでべたっとくっつけた、だらしのない角帯姿をたくさん見ました。
それなら、兵児帯のほうが、簡単に締められていいのに…(恭)
 
 

下駄は夏だけですか

お答えします

夏以外でも、カジュアルな装いのときにははきます。
特にウールの着物などでは、エナメルの草履より、下駄のほうがマッチします。(恭)
 

夏の草履はいつから履きますか

お答えします

夏専用ですとパナマなど、さらっとした編み込みの素材のものが多いようです。
ですが、6月、9月は、エナメルのほうがいいように思います。パナマなどは、7月、8月の盛夏に適しています。(恭)
 

夏の足袋があると聞きましたが

お答えします

麻の足袋がありますが、普通のキャラコ足袋で十分です。 
私は、夏にはキャラコより少し薄手の、伸びる足袋をはきます。(恭)
 

6月、9月の喪服は絽でいいですか

お答えします

昔は、結婚のお支度として、冬の袷喪服と夏の絽の喪服を用意したものです。
絽は、紗などと違って、6月から9月にかけて、着てもいいものです。ですから、絽でもかまいません。
ただ、6月、9月のほうが葬儀が多いので、母に倣って、私も透けない単衣を用意して、出番の多いものではあります。(恭)
 
 

10月になっても単衣を着たらおかしいですか

お答えします

最近は暑さが長く続きます。
5月も10月も袷を着る決まりでしたが、暑さを我慢するのは、かえっておかしいものです。
ただ、10月は濃い目の色で、生地も薄くないものが初秋らしく、体にもちょうどよいでしょう。
紬の単衣なら、10月中旬くらいまで、暑いと思う日に着てみてください。(恭)
 
 

10月1日から袷の着物を着なくてはいけないのですか

お答えします

最近は、暑さがいつまでも続きます。このときに重宝なのが、ウールの着物です。
ウールは、裏無しの単衣ですが、毛の素材が温かいものです。
袷の着物よりも暑さを感じないのは、単衣仕立てだからでしょう。
ウールと同じように、10月に単衣を着るなら、少し温かみのある紬地のものがいいでしょう。
染物の単衣では、少し寒々しく感じます。
袷を着るなら、地の薄いものを選ぶといいでしょう。(恭)
 
 

10月1日から袷という決まりですが、暑いときには単衣の着物でもいいですか

お答えします

単衣の着物でも薄地のものでなく、紬や木綿の厚手のものがいいでしょう。
袷でも、薄地の袷小紋、袷大島、袷お召しなら、紬の袷ほど暑くないものです。
長襦袢は、透けない単衣(袖も胴も単衣のもの)、夏の襦袢に衿だけ冬ものをつけたもの、もしくは半襦袢にすれば、大部暑さが違います。(恭)
 
 

季節の決まりごとを守らなければいけませんか

お答えします

洋服より着物のほうが、季節に対して細かい決まりごとがあります。
それは日本の四季…温度や太陽の明るさが、一年で次々に変わっていくからです。
半袖やショートパンツもありません。夏がどんなに暑くても、同じ形の仕立て方です。それを単衣、袷で切り替えていくのが、日本の着物です。
長襦袢も真冬は裏がついた袷、春秋は袖が袷で胴が単衣のもの、5月10月は透けない単衣のもの、6・7・8・9月は透けた単衣のものとなります。
 
お茶の席では、単衣の着物は6月1日から9月末まで、ときちんと着ることをいまだに強いています。
たとえば、5月に袷では暑いと思う方は、長襦袢を単衣にすれば、大部涼しくなります。
ただし、絽の襦袢をお召しになっても、半衿は、絽ではなく塩瀬か「たてしぼ」のものにして下さい。着物も、袷のなかでも薄地でさらりとしたものを選ぶのも大事です。
決まりごとをいまだに大事にする場面では、こんな工夫をしてみてください。
気候が変化していますので、あとはご自分の体温に合わせた装いでいい時代になりました。(恭)
 
 

着物や帯の模様(柄)について。季節の草花はその時期でないと使えませんか

お答えします

作られたものは、自然の草花にはかないません。
写実的な柄は、時期より少し前に使うのがいいでしょう。装う人も、それを目にする人も、そろそろこの時期だと、心待ちになることでしょう。
ただ、菊唐草とか有職桜とか、図案化されたものは期間を問いません。
それでも、盛りの時期も含めて、その季節に使用するほうが楽しめます。(恭)
 
 
 
2018年7月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31